【19卒向けNo.4】好き≠内定 ~メンヘラ就活病の治し方~

「本が好きなんです。私、出版社に入れますか。」

「純粋に本が好きな気持ちで内定をくれる出版社はありますか。」

就活生からこのような質問をされたことがある。

 

答えは、もちろんNOである。

 

しろくまさんが担当する第四回のテーマは、「好き≠内定」。

じゃあ、どうすれば内定できる?という実践的なテクニックは脇において、出版社を目指す就活生がよく罹患する「メンヘラ就活病」の治療法を考えていきたい。

(※筆者が出版内定者のため、出版就活を前提に記している。)

 

本を愛することは大切だ。就活でマイナスになることは決してない。けれど、出版の仕事は趣味に直結する分野だからだろうか。安直な志望を語る就活生が多い気がする。

 

「『ONE PIECE』が好きなんです。小さいころから毎週ジャンプを読んでいます。」

「紙の本が好きで、毎日本屋に通っています。本を読まない日はありません。」

 

私が面接官なら、こう返すだろう。

 

「ふーん。で?」

 

それは出版社を志望する動機であって、理由にはならない。

これこそまさに「メンヘラ就活病」である。

 

「好き好き好き好き好き好き好き好き好き。

………ねぇこんなに好きなのに、なんで私の方を向いてくれないの?」

 

ゾゾゾッ…!あな恐ろしやメンヘラ!

恋愛でさえ一方的な愛情では上手くいかないのに、これから一緒に働く人を見つける採用活動でただただ愛をぶつけてくるメンヘラ就活病患者が選考を通るはずがない。

 

というわけで、メンヘラ就活病かも?と思った方は早急に治療をオススメする。有効な治療法の1つが、「ビジネス感覚を持つこと」である。

 

出版社も商品を売って、稼いで、給料を払って、また商品を作る普通の会社である。売れなければ、会社がつぶれてしまう。本を作る会社なのだから、「本を好きな気持ち」はもちろんのこと、さらに「売れる本を作る」社員が欲しいと思っている。

 

「売れる本を作る」社員がどんな人かを知りたい方は、「プロフェッショナル仕事の流儀」や「情熱大陸」を見てほしい。

 

「こんな企画をやりたい!」

「こんな新しい漫画で世の中を変えたい!」

 

「好き」のその先をしっかりと具体的に練ろう。

 

ちなみに、本を好きでなくても内定は得られる可能性がある。出版社の人間は、本を好きな人が多いから、「読書しない層」に興味津々なのだ。「本に対する熱い気持ち」=「負の感情」でも構わない。

 

「この本の〇〇がつまらない!なぜなら、〇〇だから。自分ならこういう企画をして、絶対に売ってみせる!」

 

こんな就活生の方がもしかしたら、出版社の内定をGETする確率は高いかも。(保証はしない)

 

とにもかくにも、「本が好き」なだけではいけませんよ。と、伝えたい内定者のお小言でした。