T.O.P&Mスタッフ オススメ本!

『重版出来!』 松田奈緒子 小学館

1冊の単行本が出来上がり、読者の手に届くまでを描いた激アツお仕事マンガ!!

老舗マンガ誌の編集部に配属になった新米編集者黒沢心は、柔道で培った気合と根性で初めて経験するマンガ編集の仕事にぶつかっていきます。

過去の栄光に縛られてしまった作家、ライバル誌からの引き抜き、雑誌の廃刊……単行本には、マンガに関わる全てのひとの人生が詰まっています。困難に立ち向かう黒沢の奮闘っぷりと、編集部から営業、書店までがひとつになって作品を売り込んでいく姿に胸が熱くなること間違いなし!

 

マンガ編集に興味がある人はもちろん、営業や販売志望の方にもおススメの作品です。

ちなみに、タイトルの【重版出来】は【じゅうはんしゅったい】と読みます。ご存知でしたか?

 

『ミリオンセラーガール』 里見蘭 中央公論新社

ー100万部販売の仕掛け人、ここにあり! ファッション雑誌の編集者に憧れて出版社に転職した沙智が配属されたのは、販売促進部――通称“ハンソク”。新人営業部員の奮闘が始まる!ー(中央公論新社HPより引用)

 

出版社の仕事というと『編集』の仕事をイメージしがちですよね。

この本の主人公はそんないわゆる『主流』ではなく、「販売促進部」という部署に所属しています。メーカーなど志望する人の中には「マーケティングがやりたいです!」という人が多いのに対して、出版社をはじめとするマスコミではどういうわけか敬遠されがちな職種のような気がします。やはりコンテンツを創り出したい、という想いを持つ人が多いからでしょうか。

 

今、出版社をはじめ多くのマスコミでは「一括採用」が行われています。これは編集職であれ、業務職であれ一括で採用し、入社後に個人の特性に合わせて配属を決めるという採用形式です。これは編集職と業務職が別々のものではない、どちらにも理解・興味がある人が欲しいということを企業側が暗に示しているのかもしれませんね。

 

『ミリオンセラーガール』の中では「取次」や「重版」などといった出版専門用語がたくさん出てきます。私自身、聞いたことはあってもちゃんと意味を分かっていなかった仕組みなどを理解することができました。

 

本を創るだけでは売れなくなってきている時代。

どうしたら他の本から差別化し、読者に手にとってもらえるようになるか。

この本では出版社の人々がどのような工夫をしているのかも知ることができます。

就職活動が始まる前に、ぜひ1度読んでみることをおすすめします。